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中嶋悟の交通危機管理術を
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中嶋 悟
発売日: 1994-07
発売元: 新潮社
発送可能時期:
危機管理とは…
最近、危機管理系統のマニュアル本が多く出版されています。
自然災害や犯罪などもありますが、交通は一番身近に感じるかもしれません。
筆者は車に関して達者です。
達者なのは当たり前ですが、私達の身近でこんなに達者な人はいるでしょうか。
だからこそ参考になる言葉が節々にちりばめられています。
自動車の運転と言うのは厄介です。
ベテランドライバーが全て一定レベルの腕ではありません。
明らかにばらつきのある人々が討論しても結果は知れています。
市道交差点でベンツとミニカダンガンのロケットスタートは哀れ極まります。
(過去見た例です。ベンツ、ミニカダンガンのオーナー様全てがその様な方では
ないと思っています。ごめんなさい。)
車種が変われど、そんなことが毎日いたる所で繰り返される。
渋滞中の合流で割り込ませぬよう必死で車間を詰める姿も哀れです。
その行為自体が結果、渋滞を悪化している事実があるのですから…
やっと私も不器用ながら、長いスパンで車の流れを見ることが出来るようになりました。
そういえばご子息がF1デビューされるこのこと、
一読者として本当に嬉しく思っています。
元F1レーサーの、基本に忠実な運転術。
元レーシングドライバー中嶋悟さんが1.自動車を運転する人へ、2.自動車を作る人、
自動車行政にたずさわる人へ、3.5つの提案、という三章構成で、自動車の運転について
書いています。
「自動車を運転する人へ」では、日常での運転で気をつけることを教えてくれます。
難しく特別なテクニックの話は全くなく、安全運転の基本は「見ること、これに尽きます」。
前方の一点を熱心に見るのではなく、適当に広い範囲を見て危険を察知する。
先入観を持たず最悪の事態を想定する、など。
中嶋さんが行っていること、提言していることで実践しようと思ったのは、
1.信号待ちで一番後ろになった場合、追突されるのを防ぐため、一台分前を空けて
車を止め周囲に気を配る。2.逆光でサンバイザーを下ろす時間から周囲に気づいて
もらうためにヘッドライトを点ける。3.嘘ブレーキを踏まなくて済むよう、AT車でも
ギアチェンジをする(あるいはODボタンを解除する)、などでしょうか。
また、「自動車を作る人、自動車行政にたずさわる人へ」で印象に残ったのは下記です。
1.諸外国に比べて日本の信号機の位置は停車した車の運転席から見えないほど
高い位置にある。
2.道路標識が多すぎて本当に重要なメッセージがわからない。
3.主要幹線道路に表示する案内先地名は、具体的な都市名よりも「東京」「大阪」など
土地勘のない人にも方向がわかるものにする。中嶋さん自身は初めての土地に
行くときは事前に地図を確認して、途中通過する地名をメモに書きダッシュボードに
貼り付けておくことまでするそうです。
4.右左折レーンの表示が交差点に近すぎる。
中嶋さんほどのテクニックを持つ人でも、安全運転のために非常に基本的なことを確実に
行っているのを知って身がひきしまる思いがしました。また、日本の道路行政には
改善すべき点がたくさんあるため、運転をする私たちが自衛しなければならないことも
理解できました。
教習所では教えない安全運転。
かなり昔の話しであるが、F−1ドライバーに「壊し屋ハント」の異名をとるジェームス・ハントというレーサーがいた。
彼は、走らせたらもちろん速いのだが、マシンを壊す(クラッシュする)ことにおいて当時ナンバーワンだといわれていた。
この著書の中嶋悟氏は日本初のF−1ドライバーだったが、同じF−1ドライバーの中でも運転が上手いレーサーだったようだ、車の特性をよく知り、セッティングが的確で、雨のレースでは事の他上手くマシンを操っていた。
そんな中嶋氏が公道を上手く走るための運転術を綴ったのがこの書だ。
中嶋氏なりのプロのみが知るスキルを、わかりやすくしかも簡単に解説し、その社会的意味を説いている。
またメーカー、行政、インフラ、環境にいたるまでの提案も見逃せない。
自動車は機械だから使えば当然劣化もするし、人を死傷させる凶器にもなる、これは車を運転するドライバーのみならず、自動車(交通社会)に関わる全ての人達に読んでもらいたい本だ。
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