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交通死―命はあがなえるか (岩波新書)を
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二木 雄策
発売日: 1997-08
発売元: 岩波書店
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リアリティ
まずは、娘さんを失うという悲劇に見舞われながら、
かくも有益な書物を著した著者に敬意を表したいです。
一般に法律書は、法律の理論家が、
法律に興味を持つ人、実務で用いる人向けに著しているといえます。
ゆえに論理の筋道はしっかりしているものの、
血が通っていない、また、生の事例である判例を取り上げていても、
どことなくクールな印象はぬぐえません。
その点、法律のアマチュアが、
自ら多大な努力と犠牲を払って取り組んだ事例を題材にした本書は、
法律家の気づかないような制度の不備、冷徹さを言い当てていると思います。
車を運転する方はもちろんですが、
特に、不法行為法、民事訴訟法を学んでいる法学部生は必読かと思います。
くるま社会の危険性を知る
『交通死』を読んでいて感じたのは、筆者がこれほどまでに細かいことまで調べ上げ、よく妥協せずに戦っているということだ。きっとこれが殺人事件であったら、このような感想は持たなかっただろう。交通事故は、誰かが交通規則を破ったために起こる「犯罪」であるにもかかわらず、交通事故で人が死ぬということに対して、私たちは無関心になっているということに気づかされた。いつ被害者になってもおかしくない社会で生活していながら、交通事故に対しての感覚は麻痺しているといえる。裁判が始まるまでの手続きや、加害者を起訴するかどうかを決める過程に被害者が介入しないことは、加害者にとって有利になるという公平性を欠くものになりかねない。また、被害者は公判を傍聴しても法廷で行われたことがわかりにくいということは、裁判は公開されているとはいえ、閉鎖的と言わざるをえない。この刑事裁判が国家と加害者の関係であるので、被害者が介入できないのは当然かもしれないが、自分や自分の家族が巻き込まれた事件であるから捜査結果が報告されないことや、加害者だけがその人間性をオープンにできるということは、被害者の立場から考えればおかしいことと考えて当然である。このように問題点を知ることができる本である。
くるま社会の危険性
『交通死』を読んでいて感じたのは、筆者がこれほどまでに細かいことまで調べ上げ、よく妥協せずに戦っているということだ。きっとこれが殺人事件であったら、このような感想は持たなかっただろう。交通事故は、誰かが交通規則を破ったために起こる「犯罪」であるにもかかわらず、交通事故で人が死ぬということに対して、私たちは無関心になっているということに気づかされた。いつ被害者になってもおかしくない社会で生活していながら、交通事故に対しての感覚は麻痺しているといえる。裁判が始まるまでの手続きや、加害者を起訴するかどうかを決める過程に被害者が介入しないことは、加害者にとって有利になるという公平性を欠くものになりかねない。また、被害者は公判を傍聴しても法廷で行われたことがわかりにくいということは、裁判は公開されているとはいえ、閉鎖的と言わざるをえない。この刑事裁判が国家と加害者の関係であるので、被害者が介入できないのは当然かもしれないが、自分や自分の家族が巻き込まれた事件であるから捜査結果が報告されないことや、加害者だけがその人間性をオープンにできるということは、被害者の立場から考えればおかしいことと考えて当然である。このように問題点を知ることができる。
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